りむなーず・かーにばる
Limner(リムナー)とは『旅の絵描き』のこと。 風の吹くまま、気の向くままに描き綴るBlogでございます。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Dazzle memories Ⅰ
オンラインゲーム『Ragnarok Online』の世界観で創作した小説。
短編を想定していますが、先が見えていませんorz

Dazzle Memories (Ⅰ)
◆Curtain up◆

それはまだ、世界が黄昏に覆われる前。
時にして数百年を遡る。

その都は平和を体現し、永き繁栄の時代を積み重ねていた。
民を普く照らす輝きを以って、その都はこう呼ばれる。

GlastHeim、"輝ける庭"と。



その日、少女は思いがけぬ拾い者をした。

「・・・生きてる、のかな・・・?」

それはうつ伏せの、旅装束に身を包んだ男だった。
文句無しの"ザ・行き倒れ"である。

恐る恐る少女は薄汚れた外套に触れ、男を揺り動かす。

「あの・・・もし、大丈夫ですか?」

何度か呼びかけると、男は小さく呻き声をあげて反応した。
その様子を見て少女はパっと顔を綻ばせる。

「良かった、気が付いたんですね?起きれますか?」

少女の声に意識を取り戻したのか、男は顔だけを向けた。
伸び放題の黒髪の間から黒瞳が少女を見つめる。

「・・・こ・・・は・・・」

掠れた声が問いかける。男にはもう余力が無いのか、
声は小さく、ところどころしか聞こえない。
少女は男の身体に手を掛けると、渾身の力で仰向けた。

「はっ・・・ぐっ?!」

急に身体の向きを変えられた為か、驚きに呻き声をあげる。
少女は男の頭を膝に乗せ、顔にかかった髪を優しく退けた。

「ここはグラストヘイムです。貴方は・・・どちらから?」

男の顔を正面から見下ろしながら、少女は静かに問う。

柔らかな日差しの中、涼やかな風が柔らかな金髪を揺らす。
そしてしばしの沈黙の後、男はやはり掠れた声で応えた。

「俺、は・・・誰・・・だ・・・?」
「・・・え?」

かくして運命の二人は出会い、物語は幕を上げる。
スポンサーサイト
この記事に対するコメント

この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
→http://al.blog55.fc2.com/tb.php/2-96e66349
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。